伊勢湾台風の被害を受けた学校に贈られた『愛のピアノ』【昨日の(1年生)文化祭合唱コンクールに向けての「ピアノ伴奏者」のオーディションの様子から】夏休みからずっと頑張ってきた成果と共に。そして、子どもたちが演奏をしているピアノには忘れてはいけない大切な歴史があります。
昨日9月11日(月)の放課後は、1年生の文化祭合唱コンクールに向けてのピアノ伴奏者のオーディションを2階学習室で行いました。先週9月4日(月)から始まった指揮者オーディションとピアノ伴奏者オーディション。すべての学年で同様に取り組んできました。1学期に音楽科担当の間野先生が全校生徒対象に希望を聴き、各学年の希望するメンバーが集まり、オーディションでは間野先生と各学年ごとの先生が審査員となり、フルコーラスすべて指揮とピアノ伴奏をしてもらいました。
みんな緊張の中にも、夏休みから継続して練習をしてきた成果をしっかりとオーディションの中で素晴らしい指揮とピアノ伴奏として聴かせてくれました。どの学年の立候補したみなさんからは、「クラス合唱や学年合唱で、クラスや学年に自分ができることとして貢献をしたい」という言葉や、「一度もピアノ伴奏、指揮者の経験がないのでチェレンジしてみたい」という力強い言葉を聴かせてもらいました。参加した皆さんの中から代表者が決定をします。代表者が誰になっても、「クラスのために・・・」「学年のために・・・」「自分がチャレンジしたい」という気持ちや心を持ち続けてほしいと思います。川越中学校みんなでステキな合唱をつくりあげましょう!立候補をしてくれた全校のみなさん。立候補してくれてありがとう!一生懸命に指揮・ピアノ伴奏に取り組んでくれてありがとう!
【校舎2階学習室にある、みんながピアノ伴奏で弾いていたピアノは・・・アメリカの名女優から寄贈された『愛のピアノ』です】
次の写真でも紹介していますが、川越中学校校舎2階学習室にあるピアノは、今から64年前の1959年9月の「伊勢湾台風」での被害に遭った学校へアメリカの女優シャーリー・マクレーンさんらの寄付で贈られた『愛のピアノ』です。東海3県で伊勢湾台風で浸水などの大きな被害を受けた47校<三重県内15校>に寄贈されたもの。64年間の長い年月が経過しても、『愛のピアノ』の音色は本当にきれいなまま。もちろんピアノ調律などで丁寧に管理されてきたのもありますが、明和中学校時代から、現在の川越中学校の今に至るまで、大切に使われてきた宝物です。
2016年「夏休みの自由研究」にて、現在21歳の年代(大学3年生の年代)の先輩たちが、ピアノの側面に張られていた金色のプレート(銘板)に気づき、4人の仲間が調べ始めたことがきっかけとなって、合唱コンクールに向けての練習等で何気なく使用したピアノが、貴重な歴史のある『愛のピアノ』だったことにたどり着き、自由研究としてまとめてくれました。(写真はシャーリー・マクレーンの名が刻んである金色プレート(銘板)と、新聞社に取材された先輩たちの様子です)
実は、みなさんが普段使用している学習室にあるピアノが、伊勢湾台風被災校に贈られた「愛のピアノ」なんです。これからも丁寧に使っていくことはもちろんこと、伊勢湾台風のことを忘れないためにも大切に大切にしていきたいピアノです。
2023年09月12日更新|学校の様子